うなぎのあれこれ

うなぎの語源

うなぎの語源には諸説ありますが、
「うな」は「ぬらりくらりしている」様子。
「ぎ」は魚(ぎょ)が訛った接尾語と言われています。
ところで、うなぎといえば、体がヌルヌルして捕まえにくいですよね。
これは体の表面がムコプロテインというタンパク質で 覆われているためで、鱗のないうなぎの皮膚を保護する役目があります。

うなぎは体にも脳にも良い!

ううなぎに多く含まれているビタミンAは免疫力のアップに大変効果的です。
また、疲労回復に有効なビタミンB1、若返りに効くビタミンE、血液をサラサラにしてくれるEPA、すべすべお肌には欠かせないコラーゲンなどなど、うなぎには多くの栄養素が含まれています。
さらに、うなぎの脂肪に含まれているレシチンは
脳の神経伝達物質であるアセチルコリンを増やす役目があり、
学習能力や記憶力の向上、認知症の予防にも効果が期待されています。
うなぎは、健康食品であるとともに健脳食品でもあるんです!

日本人とうなぎ

ご存知の方も多いと思いますが、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、
江戸時代の奇人?平賀源内が考案したと伝えられています。
でも、それよりもっと古くからうなぎは
夏バテ予防として日本人に親しまれていたようです。
新元号発表の時に話題になった奈良時代の歌集「万葉集」の中に、
大伴家持が詠んだうなぎの歌が出てきます。

石麻呂に 我申す  夏やせに良しというものぞ 武奈枝(うなぎ)とりめせ

現代の私たち同様に、夏バテ防止にうなぎを食べていたなんて、
1200年も昔の奈良時代の人々が急に身近に感じられますね。

世界のうなぎ

うなぎは和食のイメージがありますが、
ヨーロッパの国々でも良く食されています。

ドイツのハンブルグ地方:アールズッぺ(うなぎのスープ)

イギリス:ジェリード イール(煮込みうなぎのジェリー固め)

イタリア:うなぎのトマト煮込み

スペイン・ポルトガル:うなぎの唐揚げ

日本では夏に食べることが多いですが、イタリアではクリスマス時期によく食べるみたいです。 ちなみに、地球上で初めてうなぎを食べたのは北欧のスカンジナビア半島の人々!?ではないかと言われていますよ。

蒲焼き

うなぎといえば、蒲焼きですが、もともとは筒切りにして
串に刺して焼いたものを蒲焼きと呼んでいました。
形が蒲穂に似ていることに由来します。
今では捌いたうなぎを焼きますが、
関西では腹開き、関東では背開きの違いが今でも残っています。

うなぎの伝説

うなぎにはちょっと不思議な伝説が世界中にあります。
そのひとつが、「うなぎは山芋や泥の生まれ変わりである」というもの。
かの有名なアリストテレスも「動物誌」の中で、うなぎは泥より生じると記しているから驚きです。